化石

珪化木(木の化石)
植物の化石

化石(かせき、ドイツ語英語:Fossil)とは、地質時代に生息していた生物が死骸となって永く残っていたもの、もしくはその活動の痕跡を指す。

多くは、古い地層の中の堆積岩において発見される。化石の存在によって知られる生物のことを古生物といい、化石を素材として、過去の生物のことを研究する学問分野を古生物学という。なお、考古学において地層中に埋蔵した生物遺骸は「植物遺体」「動物遺体」など「遺体・遺存体」と呼称される。

資料としての化石は、1.古生物として、2.堆積物として、の二重の性格を併せもっている。

でき方と産出状況

モールド状(左)とカスト状(右)のウニ化石
ティラノサウルスの骨格標本

化石は、過去の生物の遺骸や遺跡が、何らかの形で地層の中から発見されたものである。

遺骸が地層にとじ込められたのち、などの軟質部は通常、化学変化により失われる。したがって化石には動物のなどの固い組織の部分を主として、それらが鉱物に置換されて残っているものが多いが、木の恐竜をはじめとする動物の皮膚羽毛の型が残っているもの、などの内部が鉱物で充填されたものもある。形状的には、凸型(雄型、石膏型形状)のものを「カスト」、凹型(雌型、鋳型形状)を「モールド」と呼ぶ。また、軟体性生物あるいは生物における軟質部が酸素の少ないに閉じ込められたバージェス頁岩のような例もまれに見つかる。

また、鉱物に置換されていない例として、炭化した植物、琥珀(こはく)に取り込まれた昆虫シベリアで発掘された生体に近いマンモス、新しい時代では貝殻がそのまま化石になるなどの例もある。2005年アメリカティラノサウルス大腿骨から柔軟性を残した血管骨細胞が発見され、どのくらい組織が残されているか注目されている[1]

二足歩行の足跡が見つかったエチオピアの「ルーシー」(レプリカ)
完全な頭部ののこる始祖鳥の化石(ベルリン標本)

生物体それ自体だけでなく生物活動の跡(遺跡)も生痕化石といわれ、化石の一種とされる(足跡、這い跡、穴など)。生痕化石は、生物本体の化石よりも重要ではないと考えられるかもしれないが、必ずしもそうではない。生物体化石だけでは判らないことが、生痕化石から判断できる場合も多い。発達した生物が多く現れる古生代カンブリア紀の始めを示すのは這い跡の生痕化石であり、恐竜の行動様式が判るのは足跡の研究の成果である。タンザニアでは、360万年前のアウストラロピテクスの足跡の化石が見つかっており、そこでは親子が並んで二足歩行していることが実際に確かめられている。動物の排泄物の化石(糞化石)も、その動物の消化器官の様子や、餌にしていた生物を知る重要な手がかりとなる。また、恐竜の卵の化石は一箇所に集中して大量に見つかることが多く、マイアサウラのように、ある種の恐竜は子育てをしたのではないかと推論される証拠も見つかって、このような例から動物たちの多様な行動様式を知ることができる。

いずれにせよ、化石としてのこる生物は偶然に左右され、その身体の部位、条件、その他きわめて限られた場合だけである。たとえば、鳥類については他のものより出土量は少なく、始祖鳥と現世鳥類を結ぶ進化の過程には未解明な点が今なお多い。また、化石から分かる情報もそれなりに限られたものである。しかし、過去の生物を直接目にすることは、化石を通じてしかありえない。それゆえ、進化という考えの起源の一つが化石研究であったのは当然である。とはいえ、化石から生物界のすべての情報を引き出せるわけではない。生物界全体を見渡せば、化石から系統進化にかかわる知識を汲み出せるのは動物界植物界だけにほぼ限られると言ってよい。菌界原生生物界細菌古細菌の化石の出土も少なくないが、微化石として多産するもの以外については、通常、断片的な知識しか得ることができない。

ただし、原核生物など極めて情報量の乏しい生物群でも、他生物の化石と細胞内共生やLGTなどを利用して関連付けることで系統樹に関する情報を得ることができる場合がある。分類群特有の成分も分子化石として産出する場合がある[2]

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