リーマンの写像定理

複素解析において、リーマンの写像定理 (: Riemann mapping theorem) は、 が空でない単連結開集合(単連結な領域)のとき、U から単位開円板

への双正則な写像(全単射正則写像f が存在することを言っている定理である[1]

この写像はリーマンの写像 (: Riemann mapping) として知られている。

直感的には、U が単連結であることは U には「穴」があいていないことを意味する。f が双正則であることは、それが等角写像であり、従って角度を保つことを意味する。直感的には、そのような写像は、回転したり拡大・縮小したりはする(ただし折り返してはいけない)が、十分に小さな形を保存する。

アンリ・ポアンカレ (Henri Poincaré) は、写像 f が本質的に一意的であることを証明した。z0U の元とし、φ を任意の角度とすると、ちょうど一つだけ以下を満たす上記のような f が存在する。f(z0) = 0 であり、かつ点 z0 における f の微分の偏角が φ に等しくなる。この一意性はシュワルツの補題より容易に導ける。

この定理の系として、リーマン球面の少なくとも 2 点を取り除いた任意の 2つの単連結な開部分集合は、互いに共形的に写像することができる(理由は共形同値は同値関係だからである)。